夏の収穫と麻との出会い。ものづくりの道を歩み始めた理由
🌿こんにちは。「昴と和」と申します。
9月に入っても、まだまだ暑さを感じる日が続きますね。
このホームページを公開したのは7月15日のこと。
その後、私は何をしていたのかというと
7月から8月下旬まで「麻農家」での収穫のお手伝いをしていました。
精麻ができるまで
麻農家が最終的に手がけているのは「精麻」という商品です。
畑を耕し、種をまき、日々世話をして、夏に収穫。
そして秋から冬にかけて、発酵や乾燥、細やかな加工を繰り返して精麻に仕上げていきます。
春にまいた小さな種が、3か月ほどで3メートルを超える背丈に育ち、夏には堂々と収穫できるほどに成長する。その姿は本当に健気で、自然の力の大きさを思わずにはいられません。
精麻はその後、糸や紐、あるいは素材そのままを活かして、さまざまな作品へと姿を変えます。ハンドメイドの世界でも「精麻」と検索すれば、きっといくつか見つかるでしょう。
私もまた、この素材に魅了され、ものづくり作家としての道を選びました。
精麻との出会い
私が麻と出会ったのは2024年4月。
麻農家で研修生としてお世話になったのが始まりです。
初めて経験する畑作業は、地味に見えて実はとても大切。
人の手によって麻の育ち方は変わりますが、それと同じくらい自然の影響(雨や風、台風)は計り知れません。時に無力さを感じる程の力を持っています
収穫の時期は、夏の暑さに負けない体力と精神力が求められます。
そして加工の段階では「発酵の見極め」が全て。最後は人の心と手先の感覚が仕上がりを左右します。
そのすべてが私にとっては初めての経験であり、同時に深い学びの連続でした。

職人に惹かれて
私が研修に参加した理由は、正直に言えば「カッコイイ」と感じたからです。
精麻に向き合う職人の姿、そのひたむきさに強く心を動かされました。
離れた今もなお、職人さんや共に学んだ仲間への尊敬の気持ちは変わりません。
そして振り返ってみると、実家が畳屋だったことも大きな影響だったと思います。
父は畳職人として、工芸畳や有職畳を手がける姿を見せてくれました。幼いころから、その手仕事に込められた工夫や思いを間近で感じて育ったことが、私の原点にあります。
「昴と和」としての今
素材がなければものづくりは始まりません。
研修を通して精麻の全工程を体験できたご縁から、私は麻紐や麻糸の作り方を学び、今では麻農家から委託を受けて紐を仕立てる仕事もしています。
それとは別に、自らの作品作りの中でも糸や紐の質を見極められるよう、日々精麻と向き合っています。
小さな変化や工夫を積み重ね、去年よりも少しでも良いものを作る。その精神は、麻農家でも、ものづくり作家でも変わらないものだと感じています。
おわりに
こうして書いてみると、「昴と和」として活動している私自身の姿を、少しでも知っていただけたでしょうか。
これからも精麻を中心に、素材と向き合い、手仕事を通じて作品を生み出していきます。
InstagramやXでも日々の制作や作品を紹介していますので、ぜひ覗いてみてください。
🌿 Instagram:制作した商品を紹介しています
🌿 X/Threads:素材や制作の過程について発信しています